27日午後に日中首脳会談 習氏来日、対北朝鮮は?
安倍晋三首相が議長を務める20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が28日、大阪で開幕する。米中が対立する貿易など主要課題を巡り、どこまで合意形成を図れるかなど見どころは多い。各国はG20サミットの機会を生かした個別会談も活発に繰り広げており、安倍首相は開幕前日の27日に中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と日本で初めて会談する。
G20サミットは28、29日両日、大阪市内の国際展示場「インテックス大阪」で開催される。初日はいきなり米中がぶつかる貿易などについて討議する予定だ。国境を越えた自由なデータ流通網の構築に向けたルールを話し合う「大阪トラック」の合意もめざす。
首相は開幕前日の27日午前、東京から大阪に移動する。大阪での最初の日程は欧州連合(EU)のトゥスク大統領、ユンケル欧州委員長との会談だ。EUは貿易やデータ流通などG20サミットの主要課題で立場を共有しており、さながら事前の作戦会議といえそうだ。
午後には中国国家主席として初めて来日する習氏との会談に臨む。関係改善の流れを維持するため、首脳間の往来の継続を確認する見通しだ。中国が議長国として年内にも開く日中韓首脳会談のため首相が訪中し、その後、習氏が来春に国賓として来日する日程を描いている。
会談では対北朝鮮政策を巡るやり取りが注目される。習氏は20、21両日に国賓として北朝鮮を訪れ、金正恩(キム・ジョンウン)委員長と会談したばかりだ。正恩氏が日朝首脳会談や日本人拉致問題に言及したかどうかについて、習氏の発言に関心が集まっている。
首相はEUと中国の首脳会談の間にも、招待国のセネガルのほか、インド、アルゼンチン、エジプト、シンガポール、オーストラリアの首脳と相次いで会う。分刻みのスケジュールでG20サミットへの協力を呼びかける。
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