アメリカが同盟国や地域とサプライチェーンを再構築する理由は?
ここが気になる
あらゆる部材を調達するのに欠かせない国といえば中国です。供給網を中国に依存すれば、貿易規制を通じて圧力をかけられる恐れがあります。米国は中国とハイテク産業で覇権を争う立場で、中国に頼らず半導体や電気自動車(EV)用の電池を調達できるよう、供給網を強化する国家戦略を策定します。
世界中で不足する半導体の調達は喫緊の課題です。米ゼネラル・モーターズ(GM)は半導体の調達難を受けて、北米の3工場で生産を休止するなど、様々な産業に影響が出ています。米国はTSMCを有し、友好関係にある台湾のほか、日本や韓国にも連携を呼びかけるとみられます。生産品目で互いに補完するほか、非常時に速やかに融通し合える仕組みを検討します。
EVのモーターなどに使われるレアアースについても供給網の再構築を急ぎます。脱炭素の流れでEVは需要の急増が見込まれます。中国には世界のレアアース生産の6割強が集中しており、米国の輸入依存度も高いです。米国は今後、オーストラリアなどアジア各国・地域との協力を視野に入れています。
- 【グローバルサプライチェーンについてイチから学ぶ】【中国はレアアースの統制を強化しています】
2015年入社。保育・女性活躍の取材を経て、コンテンツマーケティングを担当。先日Clubhouseで1時間話しました。次回も企画中です。
日本経済新聞が最も大切にしている「朝刊1面」を中心に、経済ニュースをわかりやすくお届けします。
なぜこのニュースが大切なのか、インパクトはどこまで及ぶのか。
学生、若手社会人向けにニュースの背景を読み解くポイントをお伝えします。
動画で解説 日経電子版活用法
経営コンサルタントの小宮一慶氏が電子版活用法を動画で解説。より深くニュースを読み解くヒントが満載です。
>>日経電子版 活用動画