カーボンゼロとは 温暖化ガス減らし排出量実質ゼロに
きょうのことば
▼カーボンゼロ 企業や家庭から出る二酸化炭素(CO2)などの温暖化ガスを減らし、森林による吸収分などと相殺して実質的な排出量をゼロにすること。「カーボンニュートラル」とも呼ばれる。政府は2020年10月、50年までにカーボンゼロを達成する目標を掲げた。海外では欧州が50年、中国が60年の「実質ゼロ」を打ち出している。
目標実現のため、政府は20年末にグリーン成長戦略をまとめた。30年代半ばまでに軽自動車も含む新車販売をすべて電動車にするなどして排出量を削減する計画だ。温暖化ガス排出に価格をつけることで、排出削減や低炭素技術への投資を促進する「カーボンプライシング」も検討する。
排出量の多い発電部門では、洋上風力などの再生可能エネルギーや水素・アンモニアの利用を拡大する。CO2を地下に埋めたり再利用したりする「CCUS(CO2の回収・利用・貯留)」と呼ばれる技術を組み合わせ、液化天然ガス(LNG)などの火力発電も一定割合で使い続ける。
世界がカーボンゼロを競い始めました。化石燃料で発展してきた人類史の歯車は逆回転し、エネルギーの主役も交代。農業、産業、情報に次ぐ「第4の革命」を追います。