日清食品HD、「テレワーク鬱」予防チーム
日清食品ホールディングスは、在宅勤務のストレスからくる「テレワーク鬱」の予防チームを立ち上げた。グループの国内従業員約1360人を対象にストレス計で脳の疲労度などを計測し、結果に応じて改善策をとる。新型コロナウイルスの感染拡大による働き方の変化で従業員が鬱状態になることを予防し、長く健康に働ける環境づくりに取り組む。
村田製作所の「疲労ストレス計 MF100」を50台使用し、自律神経の元気さや交感神経と副交感神経のバランスを計測する。8~10月にかけて1人4回測定し、脳の疲労状態と本人が感じている疲労感との乖離(かいり)などを確認する。
測定結果に応じて睡眠や運動、対人関係などに関する書籍の配布や予防チームの看護師によるオンライン面談などを実施する。
日清食品グループでは緊急事態宣言下で即席麺事業に従事するほぼすべての従業員が在宅勤務を経験した。経験者にアンケートを実施したところ、約8割が新しい働き方を前向きに受け止めていた一方、コミュニケーションの質や量の低下などのストレス要因が生まれていることも分かった。
労働環境の変化に伴う従業員のストレスを把握し、鬱状態になるのを予防することで長く健康に働けるようにする。2020年度中には明星食品など、グループの他の会社にも取り組みを広げていく考えだ。