米ワシントン地下鉄、川重製の車両停止 交通網に影響
【ニューヨーク=中山修志】米ワシントン首都圏で発生した地下鉄脱線事故の影響が広がっている。ワシントン首都圏交通局は18日から川崎重工業製の7000系車両の運用を停止しており、運行の遅れにより数十万人の通勤や通学に支障が出ている。事故原因を調査中の米国家運輸安全委員会(NTSB)は川重製の車両を使用する他の交通局にも注意を呼びかけている。
ワシントン首都交通局は川重製の7000系車両748両を運用しており、同局の所有車両の6割にあたる。当該車両は20日時点で全面停止が続いており、通常およそ5分間隔だった首都圏の地下鉄の主要路線は15~20分間隔での運行となっている。
同局によると、運行ペースの遅延は少なくとも24日の日曜日まで続く見通し。地下鉄の遅延により、近隣のバージニア州とメリーランド州を含む通勤圏の数十万人の移動に影響が出ている。
7000系車両の脱線事故は12日、アーリントン墓地近くのロズリン駅手前で発生した。NTSBは車輪と車軸に問題がないかなどを調査している。
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