新型コロナ死者、世界で70万人に 17日間で10万人増
【メキシコシティ=宮本英威】新型コロナウイルスによる世界の死者数が70万人を超えた。米ジョンズ・ホプキンス大のまとめを元に計算すると、60万人台から70万人台到達にかかった日数は17日で、増加のペースは加速している。米国やインドは深刻な感染状況が続いており、死者の増加は続きそうだ。
世界の死者数が10万人増えるペースは加速している。30万人台となったのは5月13日で、40万人台までは24日間、50万人台までは22日間、60万人までは20日間かかっていた。最近は1日で5千~6千人の規模で死者が増えている。4日集計分の死者数は6953人で、12秒に1人が亡くなっている計算になる。
死者数が最も多い米国は15万6801人と、全体の2割強を占めた。2番目がブラジルの9万5819人、メキシコの4万8869人が続いた。中南米を含む米州で世界全体の半分強を占めている。
メキシコは感染者数では世界で6番目だが、死者数では3番目に位置する。医療体制が不十分なため、PCR検査の実施は基本的には何らかの症状がある患者に限られている。潜在的な患者数はもっと多いとみられている。連邦政府と州政府が発表する感染者数の数字が異なっているケースもあり、統制は十分にとれていない。
野党の9州知事は、新型コロナ対策を指揮している保健省のウゴ・ロペスガテル次官の更迭を求めている。
感染確認者数に占める死者数の割合でみると、最も高いのはイエメンで29%だった。英国やイタリア、フランスなど欧州を中心に10%を超える国は8カ国あった。検査が十分に実施できていないため、致死率が上昇している国もあるとみられる。
世界の新規感染者の増加数は4日集計分で25万7911人となった。4日ぶりに前日の数字を上回った。過去最多だった7月31日(29万100人)以降は3日連続で前日を下回っていた。
米国、インド、ブラジルの上位3カ国はいずれも1日で感染者が5万人以上増えている。コロンビア、アルゼンチン、ペルーの南米3カ国は7千人規模の増加で続いた。
米東部時間5日午後3時(日本時間6日午前4時)時点で、累計感染者数は1860万人、死者数は70万2千人だった。
新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
-
【よく読まれている記事】
- 新型コロナウイルスは体内にいつまで残るのか
- 「コロナに決してかからない人」はいるのか?