アストラ製ワクチン接種、原則40歳以上 分科会が了承
厚生労働省が30日に開いた厚生科学審議会(厚労相の諮問機関)の分科会は、英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの公的接種の対象者を「原則40歳以上」とする案を了承した。公的接種で使用できるのは米ファイザーと米モデルナ製に続いて3例目となる。
アストラ製ワクチンは厚労省が5月に18歳以上を対象に薬事承認していた。接種後にごくまれに血栓が生じる事例が確認されていることから、公的接種での使用の判断を保留していた。
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欧州各国でも薬事上は18歳以上を対象としつつ、国ごとに実際の接種対象は絞って対応している。英国は40歳以上、フランスは55歳以上などとしている。海外事例や、血栓症のリスクと接種による重症化予防などの効果を踏まえて、40歳以上とする案を了承した。27日以上の間隔をおいて2回接種する。
40歳未満の人でも、米ファイザー製など他のワクチンにアレルギーがある場合や、他社製ワクチンの流通が滞った場合などは接種を認める。
国内でのコロナワクチンの接種は65歳以上の高齢者で進む一方、足元で感染者が急速に増えている40~50歳代への接種加速が課題になっていた。
分科会では米モデルナ製のワクチンの公的接種の対象者について、現在の18歳以上から12歳以上に広げる案も了承した。
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