東京都、感染状況の警戒レベル最高 新型コロナ
東京都は15日、新型コロナウイルスの感染状況の警戒レベルについて、7月から運用を始めた4段階評価で最も深刻な「感染が拡大していると思われる」に1段階引き上げた。
小池百合子知事は同日夕に開いた緊急記者会見で「現在は感染拡大警報を発すべき状況だ」と述べ、「専門家の分析に基づいて、検査や医療体制の強化、都民や事業者へのよびかけなど多面的に講じる」と強調した。また「感染防止のガイドラインに沿った措置をとっていない飲食店の利用を控えてほしい」と呼びかけた。
都内の1日あたりの新規感染者は14日まで6日連続で3桁となり、10日には過去最多の243人の感染が確認された。
感染確認が多かった新宿エリアなど「夜の繁華街」関連だけでなく、家庭や保育園など感染経路も多様化している。新宿区の劇場では30人以上のクラスター(感染者集団)が発生した。
専門家らは「60代以上が全体の約1割を占めるほか、10歳未満の増加がみられる」とし、感染者の年代も広がっているとの認識を示した。
こうした感染状況を踏まえ、専門家らは警戒レベルを従来の「感染が拡大しつつある」から「感染が拡大している」に引き上げた。
感染状況と共に評価している医療提供体制については、重症者が少数にとどまっていることなどから4段階で2番目に厳しい「体制強化が必要」とする従来の評価を据え置いた。
都は新型コロナの患者のために病床約3000床の確保を急いでおり、宿泊療養のためのホテルの手当ても進めている。
新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
-
【よく読まれている記事】
- 新型コロナウイルスは体内にいつまで残るのか
- 「コロナに決してかからない人」はいるのか?