中国製造2025とは 重点10分野と23品目に力
きょうのことば
▼中国製造2025 中国の習近平(シー・ジンピン)指導部が掲げる産業政策で、2015年5月に発表した。次世代情報技術や新エネルギー車など10の重点分野と23の品目を設定し、製造業の高度化を目指す。建国100年を迎える49年に「世界の製造強国の先頭グループ入り」を目指す長期戦略の根幹となる。
第1段階である25年までの目標は「世界の製造強国の仲間入り」としている。品目ごとに国産比率の目標を設定しており、例えば産業用ロボットでは「自主ブランドの市場占有率」を25年に70%とした。次世代通信規格「5G」のカギを握る移動通信システム設備では25年に中国市場で80%、世界市場で40%という高い目標を掲げた。中国政府は中国製造2025の策定後、関連産業に対する金融支援や、基盤技術の向上支援などの施策を相次ぎ打ち出している。
中国と技術覇権を争う米国は中国製造2025の中身に警戒を強めている。18年に入ってから開かれた米中貿易協議の中で、米国は中国に対し、関連産業への補助金といった政府支援の中止など計画の抜本的見直しを要求した。中国は応じない姿勢を続けている。
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