トヨタの7月中国販売19%増、1~7月累計もプラスに
【広州=川上尚志】トヨタ自動車は4日、中国での7月の新車販売台数が前年同月比19.1%増の16万5600台だったと発表した。主力車種や高級車ブランド「レクサス」が好調で、中国各地で開かれた自動車ショーを通じた販売も伸びた。1~7月累計の販売台数は前年同期比1.1%増の91万8700台で、新型コロナウイルス問題が深刻だった春以降、初めてプラスに転換した。
7月の販売はセダンの「レビン」が19.4%増の1万8500台、多目的スポーツ車(SUV)の「RAV4」が43.0%増の1万7300台で主力車種が堅調だった。レクサスも38.6%増の2万2300台だった。7月は四川省成都市など各都市で自動車ショーが多く開かれ、会場での販売が好調だったことも全体の台数を押し上げた。
トヨタの中国での新車販売台数は、新型コロナの感染拡大が深刻だった2月に前年同月比70.2%減と大きく落ち込んだ。ただその後は販売回復が続き、4~7月まで4カ月連続でプラスになった。このうち5~7月はいずれも前年実績を約2割上回った。
中国全体の新車販売台数は春先からの新型コロナ問題後に回復基調にあり、4~6月は3カ月連続で前年実績を上回った。ただ1~6月累計では前年同期比16.9%減にとどまり、トヨタの好調が際立っている。
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