接待問題で総務省が処分を発表、理由は？
ここが気になる
総務省が接待問題で処分したのは11人。重い処分である懲戒は9人でそのうち7人を減給、2人を戒告としました。11人が処分されたのは民間との付き合い方を定める国家公務員倫理規程に違反したためです。倫理規程は各省庁が許認可を与える相手を「利害関係者」と定めて、金銭・品物を受け取ったり、接待を受けたりすることを禁じています。自己負担で出席する場合でも事前の届け出が必要になります。
処分を受けた官僚は首相の長男が勤める放送事業会社「東北新社」から接待を受けていました。接待は延べ39件で、そのうち21件に首相の長男が出席していました。東北新社はBSやCSを運営し、総務省から放送業務の認定を受ける立場にあります。このため、総務省は国家公務員倫理規程に違反したと判断し、今回の処分を決めました。
東北新社が負担した飲食費は総額60万円近くにのぼるとされています。今回の問題を受けて武田良太総務相は24日、副大臣をトップに検証委員会を立ち上げるよう指示しました。なぜルールを無視した過剰な接待が横行したのか。放送行政がゆがめられた事実はなかったのか。関係者の処分で終わらせるのではなく、原因や背景を徹底的に調査し、再発防止につなげていくことが必要だと思います。
- 【違法接待問題で検証委を立ち上げへ】【接待問題に関する総務省の調査結果】
2008年入社。小売業やサービス、放送業界などの取材を経て、現在は日経電子版のコンテンツマーケティングを担当。コロナで先輩に食事を奢られたり、後輩に奢ったりする機会はほとんどなくなりました。
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