五輪観客数の上限「6月早めに明示を」 下村政調会長
自民党の下村博文政調会長は16日のNHK番組で、今夏の東京五輪・パラリンピックについて早期に観客数の上限を示すべきだと主張した。「6月の早めに方向性を明らかにするのは必要だ」と話した。「五輪を開く前提で国民や世界の皆さんに納得してもらうよう明示する」よう説いた。
与野党の政策責任者が同番組で討論した。
公明党の竹内譲政調会長は個人的な見解として「無観客開催だっていい」と述べた。新型コロナウイルス対策を巡り、来日する選手や大会関係者に「ワクチン接種を義務付けたらいい」と語った。
立憲民主党の泉健太政調会長は「五輪に医療を取られてしまうのが良いのか」と指摘した。慎重に開催の可否を見極め「6月の早い段階で結論を出すべきだ」と言明した。
共産党の田村智子政策委員長は五輪中止を決断するよう唱えた。五輪開催で「変異ウイルスが次々に入ってくる事態をつくり出すことは排除できない」と強調した。
菅義偉首相は14日の記者会見で「(コロナ)対策を徹底して国民の命と健康を守り、安心、安全の大会を実現することは可能だ」と表明した。
政府などは海外からの観客は受け入れないと決めている。国内から訪れる観客の有無や上限について、コロナの感染状況を分析しながら最終判断する。