中国経済、春節明けも休止 新型肺炎で生産再開延期
【広州=比奈田悠佑、北京=原田逸策】新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大で、中国の生産活動が停滞する恐れが出てきた。ウイルスの拡散防止のため春節(旧正月)休暇後も企業に休業延長や従業員の出勤を控えるよう指示をした省、直轄市、自治区は確認できた範囲で少なくとも全体の約8割の25になった。現在は9日までの休業が多いが再開が一段と遅れれば、電機などで中国を起点に世界のサプライチェーン(供給網)が目詰まりする可能性もある。
広がる感染、8割の地域で休業延長
中国大陸には31の省、直轄市、自治区がある。各省のウェブサイトなどで休業延長などが確認できたのは、1日夜時点で少なくとも全体の約8割の25にのぼる。
日本経済新聞が2018年の人口を基に集計したところ、人口100万人あたりの感染者数は新型ウイルスが発生したとされる武漢市のある湖北省が120人と突出している。製造業の集積地である浙江省や重慶市、大都市圏の北京市や上海市でも5~10人と全土に拡散しつつある。
北京市は1月31日、市内の企業に対して2月9日まで原則出勤を控えるよう求める通達を出した。電力や通信のインフラ、医療機関や医薬品の