歌舞伎で読み解く空母「福建」命名、悩む習氏が脅す台湾
編集委員 中沢克二
17日、上海で進水した中国で3隻目の最新鋭空母は、大方の予想を覆して「福建」と命名された。なぜなのか。東北部の遼寧省大連で改造された中国初の空母は「遼寧」、同く大連で建造した初の国産空母は、対岸の「山東」の名を取った。
3番艦の建造地、上海は軍都の色を前面に出しにくい中国を代表する国際的な商都だ。それなら隣接する「江蘇」「浙江」という名が順当だが、さらに南の「福建」が選ばれた。これでは中国の軍事...
経済や安全保障面で米国の一極支配を打破しようとする中国の習近平政権の中枢で何が起きているのか。習国家主席による腐敗撲滅政策の狙いなどを的確に報じ、「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞した中沢克二・日本経済新聞編集委員(元中国総局長)が深掘りする。