スタートアップの資金調達とは GDP比で海外に見劣り
きょうのことば
▼スタートアップの資金調達 政府は企業の参入率と退出率が高いほど1人あたりの経済成長率が高くなるとの認識を踏まえ、スタートアップの育成に力を入れている。日本の開業率は4.4%にとどまり、米国(9.3%)や英国(12.4%)に見劣りする。スタートアップを志す人材を増やすには法律や税制などの制度面に加え、資金調達しやすい環境の整備も欠かせない。
内閣府によると、スタートアップを含めたベンチャーへの投資額は国内総生産(GDP)比で0.08%にとどまり、シンガポール(2.61%)や米国(0.64%)を下回る。国内の資金循環が不十分なだけでなく、海外のベンチャーキャピタル(VC)投資を呼び込めていない。
最近では中小企業基盤整備機構や産業革新投資機構など政府系の機関が出資枠を確保したり、ファンドを立ち上げたりするなど資金供給の多様化に乗り出している。過去の実績を重視する銀行は赤字が続くスタートアップへの融資には慎重だが、新株を発行すれば創業者の持ち分が希薄化する。銀行融資の増加に期待する向きも少なくない。
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