NATOとは 米欧31カ国が加盟、集団的自衛権を規定
きょうのことば
▼NATO 北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization)の略称。第2次世界大戦後の冷戦の激化に伴い、1949年に米国や欧州諸国が12カ国で結成した。今年4月にフィンランドが加わり加盟国は31カ国となった。本部をベルギーのブリュッセルに置き、元ノルウェー首相のストルテンベルグ氏が事務総長を務める。
加盟国への武力攻撃を全ての加盟国に対する攻撃とみなし、兵力使用を含む反撃をする集団的自衛権を規定する。2001年の米同時テロ発生時、初めてこの権利を行使した。最高意思決定機関は加盟国の代表で構成する北大西洋理事会(NAC)で、全会一致を原則とする。コソボ紛争やリビア内戦などにも派兵した。
1999年にはチェコやハンガリー、ポーランドといった東欧諸国が加盟し、2004年には旧ソ連のバルト3国を含む7カ国が加わった。ロシアのプーチン大統領はNATOの東方拡大を安全保障上の脅威とし、ウクライナの加盟に向けた議論に反発している。