トヨタとリンナイ、「水素石窯」出展 モビリティショー
東京ビッグサイト(東京・江東)で開催中の「ジャパンモビリティショー2023」で、トヨタ自動車がリンナイと共同開発した「水素石窯」を出展し、来場者にクロワッサンを振る舞っている。燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しない水素の用途を、調理の分野にも広げていく考えだ。
水素は燃やした際に水蒸気が発生するため、モチモチした食感に仕上がるという。25〜26日はマルゲリータピザなどを調理したが、27日〜11月5日はクロワッサンを作る予定だ。27個のクロワッサンを20〜25分かけて焼き上げていく。
トヨタ素形材技術部の片岡孝生主幹は「水素調理はスチーム効果で火の通りが早い。都市ガスと違ってガス臭がしないため、食材本来の香りを楽しむことができる」と魅力を語る。
トヨタとリンナイは2022年10月、水素を利用した調理方法の共同開発を始めたと発表した。トヨタが静岡県裾野市で建設中の実験都市「ウーブン・シティ」で実証実験に取り組み、水素調理が食材の味に与える影響や、安全な利用方法について検証する計画だ。すでに「水素グリル」も開発しているという。