高市氏、財務次官は「失礼」 「デフォルト起こらない」
自民党の高市早苗政調会長は10日のNHK番組で、財務省の矢野康治次官が与野党の経済政策を「バラマキ合戦」と指摘したことを「大変失礼な言い方だ」と批判した。
「基礎的な財政収支にこだわって本当に困っている方を助けない。未来を担う子供たちに投資しない。これほどばかげた話はない」と主張した。
これに関連し、松野博一官房長官は11日の記者会見で「財政健全化に向けた一般的な政策論について私的な意見として述べたものと承知している」との見解を示した。
矢野氏は月刊誌「文芸春秋」11月号に寄稿した。経済成長だけで財政健全化するのは「夢物語」だと指摘した。次期衆院選を控え与野党が提示する給付や減税の案に懸念を示した。
高市氏は10日、財政規律を巡り2025年度に国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を黒字化する政府の目標にも言及した。
「岸田文雄首相は単年度主義の見直しを唱えている」と述べたうえで「一時的にPBについて凍結に近い状況が出てくる」と説明した。日本の国債に関しては「自国通貨建てだからデフォルト(債務不履行)は起こらない」と話した。