インドネシア、新型コロナ死者19人に 東南アで最多
【ジャカルタ=鈴木淳】インドネシア政府は18日、新型コロナウイルスの感染による死者が計19人になったと発表した。死者数は東南アジアで最多となった。ジョコ政権は学校の休校措置をとったり、自宅勤務を要請したりしたが、首都ジャカルタを中心に感染拡大を食い止められていない。専門家からはより厳しい人の移動制限を求める声も出ている。
インドネシア政府によると、感染者は合計で227人となった。2日に国内で初めての感染が確認されて以降、急速に感染者数が増えている。世界保健機関(WHO)は17日、東南アジアでの感染急拡大に懸念を表明し、迅速に積極的な対策をとるよう求めた。
ジョコ大統領は15日の演説で、全住民に対して自宅での勤務を要請した。ただ、強制力はなく、会社などに通勤する人も多い。ジョコ氏は経済や社会への影響が大きい外出禁止などの強硬措置は避けたい考えを崩していないが、感染拡大に歯止めがかからない状態だ。専門家からは「人の移動をもっと制限すべきだ」との意見も出る。
地方では、ジャカルタ郊外の西ジャワ州カラワン県(市町村に相当)が外国からの訪問者に対し、「14日間の自主的な隔離」を求めていることが18日、わかった。新型コロナ関連で海外からの訪問者の外出を制限するのは初めてとみられる。同県はトヨタ自動車の工場など、日系企業が多く入居する工業団地があり、ビジネスに影響が出そうだ。
新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
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