WHOの中国コロナ調査に遅れ 事務局長「大いに失望」
【パリ=白石透冴】世界保健機関(WHO)は5日、1月に中国で予定していた新型コロナウイルスの発生源調査が遅れていると明らかにした。テドロス事務局長は中国当局が調査に許可を出していないのが理由だとして「大いに失望した」と批判した。
テドロス氏は5日の記者会見で「中国が調査団の現地入りに必要な許可を出していないことを、きょう知った。中国には調査が非常に重要であることを再度伝えた」と説明した。
緊急事態対応の責任者マイク・ライアン氏は「遅れはただの事務的な理由だと信じたい。すぐに解決されると期待している」と述べた。
WHOは1月第1週に10人強を派遣することを計画していた。最初に大規模な感染が広がった武漢市を調べ、ウイルスの発生源特定につなげることなどを検討していた。拡大経路を調べることで、次の世界的なパンデミック(大流行)への対応力を高める狙いもある。
WHOは20年7月にも小規模な調査団を中国に送り、予備的な調査を終えていた。
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