ネットカフェ運営のサンコーなど2社、破産開始決定 負債額計21億円
ネットカフェ運営のサンコー(広島市)とカキタ(同)は、15日付で広島地裁から破産手続きの開始決定を受けた。両社は経営者が同じで、本通商店街(同)や首都圏で「メディアカフェポパイ」を手掛けていた。帝国データバンク広島支店によると、負債額は合計で21億7000万円。以前からの資金繰り難に、新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちをかけた。
サンコーの負債額は約17億円、カキタは約4億7000万円。
サンコーは1982年の創業で、レンタルビデオ店などを経営していた。2000年代に入ってからはネットカフェを広島市や関東で出店し、08年4月期には売上高が33億円を超えた。
利用者の減少を受けてレンタルビデオ店からは撤退。ネットカフェの出店を増やしたが、競争激化で収益の低迷や資金繰り難が続いた。今年3月ごろに債権者に破産を申請されるなかで営業を継続していたが、コロナの影響で休業を余儀なくされた。緊急事態宣言の解除後も客数は回復せず、事業継続が困難と判断した。
新型コロナを一因とする倒産は広島県内で17.18件目、中国地方では33.34件目となる。関西や九州などの「メディアカフェポパイ」は別の会社が運営している。
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