米ボーイング、1万4000人を追加削減 合計3万人に
【ニューヨーク=中山修志】米ボーイングは28日、2021年末までに約1万4000人員の従業員を追加削減する方針を明らかにした。同社は4月に従業員の10%に相当する1万6000人の削減を発表した。新型コロナウイルスの影響による航空機市場の低迷が長引くと判断した。
従業員数は21年末に13万人となり、19年末比で約3万人減少する。デビッド・カルホーン最高経営責任者(CEO)は28日に従業員に宛てた書簡で「新型コロナの影響は深刻で、事業規模を市場の現実に合わせる必要がある」と説明した。
同日発表した20年7~9月期決算は売上高が前年同期比29%減の141億ドル(約1兆4700億円)、最終損益が4億ドルの赤字だった。カルホーン氏は電話会見で「旅客需要は最悪期を脱したが、回復ペースは想定より遅い」とした。運航停止が続く小型機「737MAX」については「年内に当局の承認が得られ、出荷を再開できることを期待する」と述べた。