ポルシェ、日本初のレンタル 4時間3万7000円から
独ポルシェの日本法人は5日、レンタカーサービスを東京都内で始めると発表した。人気のスポーツカー「911」など6車種を4時間、3万7000円から貸し出す。ドイツや米国などで同様のサービスをすでに始めており、日本では初めて。高級車に乗ってもらう機会をつくり、ユーザーの拡大につなげる。
6日からレンタカーサービス「ポルシェ・ドライブ」を、大型複合施設「虎ノ門ヒルズ」(東京・港)で始める。旗艦車種の「911」、多目的スポーツ車(SUV)「カイエン」など主要モデル、6台をそろえた。
貸出時間は4時間、24時間、金曜日の午後4時~月曜日の午前10時の週末利用「ウィークエンド」の3つのプランがある。同社が運営する専用サイトから予約できる。
料金は最も安いスポーツカー「ケイマンS」は、4時間3万7000円で、24時間が4万7500円。年齢や走行距離の制限を設けておらず、幅広い顧客に乗車を体験してもらう。
同日都内で開かれた発表会で、ポルシェジャパンのコーポレートビジネスディベロップメント担当部長のアンドレ・ブランド氏は「若者は車を所有せずに体験することを求めるようになっている。体験を提供するブランドへの変革を目指す」と話した。
同社は単身者向けマンションの開発・販売を手がけるフィード(東京・港)と協業し、12月に都内に完成するマンションの入居者向けにシェアリングサービスを始める予定。千葉県木更津市には運転体験施設を設ける計画を進めている。
今後も利用状況をみながら、都市部を中心にレンタルやシェアリングなどサービスを展開していく方針。自動車を「所有」から「利用」する流れが加速するなかで、まずクルマに触れる機会を設けることで、新たなビジネスチャンスにつなげる狙いだ。(為広剛)