WHO、オミクロン「派生型」の調査を勧告
【ウィーン=細川倫太郎】世界保健機関(WHO)は25日までに、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の派生型の特性を優先的に調査するよう勧告した。これまでに英国やデンマークなど40カ国以上で確認されているが、感染力や病原性ははっきりと分かっていない。
この派生型は「BA.2」という型で、オミクロン型の主流である「BA.1」とは変異の種類が異なる。一部の専門家は「ステルスオミクロン」とも呼んでいる。PCR検査で把握するのが難しい遺伝子構造を持っているといわれ、オミクロン型の流行状況の監視を妨げる恐れがある。英国の保健当局は調査に着手した。
米紙ワシントン・ポストは、デンマークの専門家の話として同国ではBA.2が新規感染者の約65%を占めていると伝えた。今後、他国でも置き換わる可能性はあるが、重症化リスクは低いとの声もある。フランスのベラン保健相は「現時点で分かっている限りでは、(従来の)オミクロン型の特徴とほぼ一致している」と述べ、過度に不安になる必要はないとの見方を示している。
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