NY商品、原油が続伸 米経済対策による需要下支え期待で 金は反落
【NQNニューヨーク=横内理恵】25日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は続伸した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の5月物は前日比0.48ドル高の1バレル24.49ドルで取引を終えた。トランプ米政権と議会指導部が25日未明に2兆ドル規模の経済対策で合意した。米景気が下支えされ、原油需要の落ち込みが和らぐとの見方から買いが入った。
米ダウ工業株30種平均が連日で大幅に上昇し、投資家のリスク回避姿勢が後退したことも原油先物買いを促した。
ただ、原油先物相場の上値は重く、下げに転じる場面もあった。25日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間の石油在庫統計で原油在庫が増え、生産も高水準だった。新型コロナウイルスの影響が原油需要を抑える可能性が高いうえ、主要産油国も増産に転じる見通しで需給悪化が意識された。
ニューヨーク金先物相場は5営業日ぶりに反落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である4月物は前日比27.4ドル安の1トロイオンス1633.4ドルで取引を終えた。前日に大幅高となった反動で、ひとまず利益を確定する売りが出た。米株が戻りを試す展開となり、リスク回避の際に買われやすい金先物相場の重荷となった面もあった。