コロナ後の経済復興、温暖化対策と両立を 閣僚級会合
新型コロナウイルス禍からの経済復興と気候変動対策の両立について話し合う閣僚級の国際会議が3日夜、オンラインで開かれ、各国の取り組みを共有して温暖化対策を進めることの重要性で一致した。議長を務めた小泉進次郎環境相は「復興は従来の世界に戻るのではなく、より持続可能な社会経済システムへと再設計することが不可欠だ」と訴えた。
会合には70カ国以上から環境担当の閣僚や政策担当者が出席した。米国や中国も参加し、温暖化ガス削減に向けた各国の取り組みについて情報共有した。議長声明は来週前半をめどにまとめる予定だ。
国連のグテレス事務総長はビデオメッセージで「各国が2050年までに温暖化ガスの排出をゼロにすべきだ」と強調した。小泉環境相は石炭火力発電所の輸出に関する公的支援の条件を厳しくする方針などを伝えた。
今回の会合は、20年に予定していた国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)が新型コロナの影響で21年11月に延期されたのを受けて、日本が開催を呼びかけた。気候変動対策の機運を保つのが目的だ。環境省によると、日本が気候変動関連の国際会議で議長を務めたのは、京都議定書を採択した1997年のCOP3以来だ。