中国の経済活動が再開か 衛星データで大気汚染確認
【ニューヨーク=野村優子】新型コロナウイルスの影響で停滞していた中国の経済活動が、再開しつつあるようだ。欧州企業などが公開する衛星データによると、中国上空の大気汚染が目立っている。米航空宇宙局(NASA)などが2月末、中国の衛星写真を公開し、工場操業停止などで大気汚染が改善されていることを指摘していた。
チェコ拠点の天気予報サービスのウィンディーは、欧州のコペルニクス大気監視サービスの衛星データをもとに世界の大気汚染予報を公開している。3日時点の中国の二酸化窒素(NO2)は高濃度を示す「赤」で染まっており、経済活動が再開していたとの見方が出ている。二酸化窒素は石油や石炭などの燃焼により発生する大気汚染物質で、光化学スモッグの一因とされる。
中国の大気汚染を巡ってはNASAと欧州宇宙機関(ESA)が2月末、1月1~20日と2月10~25日の衛星写真を公開。中国上空で二酸化窒素の濃度が大幅低下していたことを指摘していた。