大塚家具の大塚久美子社長が辞任へ 経営責任を明確化
家具販売の大塚家具は28日、大塚久美子社長(52)が12月1日付で辞任する人事を発表した。親会社の家電量販大手ヤマダホールディングス(HD)社長で大塚家具会長の三嶋恒夫氏(61)が社長を兼任する。
大塚家具は経営不振から2019年にヤマダの傘下に入った。同社とのプライベートブランド(PB)の共同開発などで経営立て直しの道筋がついたと判断。これまでの経営責任を明確にするとして大塚社長が辞任を申し出た。
大塚氏は09年から5年間社長を務めたが、過度の値下げが固定客離れにつながった。ニトリやイケアとの競争が激しく、業績も低迷。14年に解任された。15年に社長に復帰したものの父・大塚勝久氏と経営手法を巡って対立。勝久氏が別ブランドの家具店を立ち上げるなど、経営の混乱が続いた。
大塚家具は同日、21年4月期通期の業績見通しも発表した。売上高は304億円と前年同期間比で2割増。最終損益は28億円の赤字で、赤字幅の縮小を見込む。