米グーグル、インド・リライアンス系に4790億円出資
米グーグルがインド大手財閥リライアンス・インダストリーズ(RIL)傘下の通信会社に3373億ルピー(約4790億円)を出資する。RILが15日に開いた株主総会で、ムケシュ・アンバニ会長兼社長が明らかにした。グーグルは13日に、今後5~7年でインドに約1兆円を投資すると表明したばかり。RILへの出資はこの第1弾となる。
RIL傘下のジオ・プラットフォームズに出資する。出資比率は7.73%。ジオには最近、米フェイスブックも約6100億円(9.99%)を出資した。ジオは携帯電話の契約者が4億人に迫るインド最大手で、通信とネット通販の融合させるなどして顧客基盤を生かした事業拡大を狙っている。成長性に着目し、米国を中心に海外マネーがジオに集まっている。
インドでもこの数年でスマートフォンが広がってきたが、RILによると今も3億5千万人が従来型の携帯電話を利用している。ジオは格安スマホよりもさらに安い製品を開発し、この3億5千万人をスマホを介したネット経済圏に取り込みたい考え。
グーグルとは基本ソフト(OS)の「アンドロイド」に最適化された安価なスマートフォンの開発にも乗り出す。グーグルのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は動画でコメントを寄せ、「この提携は(1兆円投資の)最初で最大の案件だ」と話した。
RILはこのほか、インド製の通信機器を使い、次世代通信規格「5G」サービスを始めることも明らかにした。時期については「5G周波数帯が使えるようになり次第」としている。
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