ピーター・フォンダさん死去 「イージー・ライダー」
【ロサンゼルス=共同】米映画「イージー・ライダー」などで知られるベテラン俳優、ピーター・フォンダさんが16日、肺がんによる呼吸不全のため米西部ロサンゼルスの自宅で死去した。79歳だった。米メディアが報じた。
バイクで放浪するヒッピーの若者を演じた「イージー・ライダー」は、公民権運動やベトナム反戦運動で米社会が大きなうねりを見せていた1969年に公開された。
既存の価値観に異を唱えるカウンターカルチャー(対抗文化)のアイコン(象徴)となった。同年開かれた歴史的な野外音楽イベント「ウッドストック・フェスティバル」とともに、世界各国の若者らに大きな影響を与えた。
40年、東部ニューヨークで生まれた。父は名優ヘンリー・フォンダさん、姉にジェーン・フォンダさんを持つ芸能一家。10代から舞台演劇に関わり、63年に映画デビュー。「イージー・ライダー」はデニス・ホッパーさん、ジャック・ニコルソンさんと出演、製作や脚本も手掛け、低予算ながら大ヒットを記録した。
主題歌「ワイルドで行こう」などを収めたサウンドトラックもヒット、9月に予定される映画公開から50周年記念のコンサートの企画にも携わっていた。
「さすらいのカウボーイ」「ラスト・ムービー」など多数の映画やテレビドラマに出演。映画「木洩れ日の中で」で98年、ゴールデングローブ賞の主演男優賞(ドラマ部門)を受賞した。村上龍さん原作の日本映画「だいじょうぶマイ・フレンド」(83年)にも出演した。女優ブリジット・フォンダさんは娘。