米中、中国の国防白書めぐり意見交換 議論平行線か
【ワシントン=中村亮】米国防総省は16日、米国と中国の安全保障当局者が14日にワシントンで会談し、中国の国防白書について意見交換したと発表した。米側は中国担当の国防次官補代理が代表を務めた。国防総省は声明で「中国の国防政策について理解を深める機会になった」と説明したが、中国が軍事拠点化を進める南シナ海などを巡る議論は平行線に終わったとみられる。
中国政府は7月下旬に「新時代の中国の国防」と題した国防白書を発表した。台湾に関しては「中国の分裂を狙ういかなる勢力も許さない」と強調し、米国の武器売却などをけん制した。中国軍による南シナ海での人工島建設に関しても「法に基づく国家主権の行使だ」と主張した。米国との見解の違いが鮮明になっていた。