北朝鮮に対話継続促す 習近平氏、労働新聞に寄稿

【ソウル=恩地洋介】19日の北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、20日から訪朝する中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席による寄稿を掲載した。中朝の国交樹立70周年を契機とした関係強化を訴え、米朝の非核化交渉を念頭に「朝鮮半島問題と関連する対話と交渉の進展を共に推進し、地域の平和と安定に積極貢献する」と強調した。
北朝鮮メディアに中国の最高指導者が寄稿するは異例だ。習氏は「金正恩(キム・ジョンウン)委員長の招待を受け、間もなく朝鮮民主主義人民共和国を訪問する」と表明した。
習氏は非核化や米朝協議といった言葉は使わなかったが「朝鮮半島問題を政治的に解決する歴史的機会が設けられたことをうれしく思う」と指摘し、対話姿勢を続けるよう促した。「対話を通じて北朝鮮側の合理的な関心事を解決することを支持する」とも述べた。
そのうえで習氏は「中国は朝鮮の同志と努力し、地域の恒久的な安定を実現するための遠大な計画を共に作成する用意がある」と表明。中朝関係に関しては「国際情勢がどのように変わろうと、中朝の親善関係を強く発展させる中国の党と政府の確固不動たる立場に変わりはない」と強調した。

金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。