タイ副首相、TPP参加表明「4月にも」 経財相と会談
西村康稔経済財政・再生相とタイのソムキット副首相は17日午前、都内で会談した。ソムキット氏はタイの環太平洋経済連携協定(TPP)加盟の意向表明について「国内で4月ごろにも正式決定できるように調整を進めている」と述べた。西村氏が会談後の記者会見で明らかにした。
TPPへの新規加盟交渉はメキシコで今年夏に開くTPP加盟国の閣僚級会合から始まる。タイは4月にも国内手続きを終え、TPP加盟国に参加希望を申請する。
西村氏は17日の会談で「日本産業はタイにすでに進出し、サプライチェーンができている。より多様、強固、重層的なものになっていく」と述べ、タイの意向を歓迎した。「保護主義が広がるなかでハイスタンダードの通商・投資ルールを広げていくステップにしたい」とも語った。
TPPは2018年12月に日本やオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、メキシコ、シンガポールで発効した。ベトナムも19年1月に加わったが、チリやペルー、ブルネイ、マレーシアの4カ国は国内手続きが終わっていない。
西村氏はタイとの新規加盟交渉が始まる前に、残る4カ国も国内手続きを終えるよう促す。TPPを巡っては英国も新加入に関心を示している。