星野リゾート、川崎に都市観光向けホステル 6月開業
星野リゾート(長野県軽井沢町)は4日、川崎市で都市観光向けの宿泊施設を6月11日に開業すると発表した。同社としては初めてのホステルタイプで、宿泊料金を1泊1人2818円からと低価格に抑える。東京都心や羽田空港からも近い立地を生かし、東京や神奈川県内の鎌倉、三浦半島なども含めた観光の拠点として新たな需要の開拓を狙う。
施設名は「星野リゾート OMO3(おもすりー)東京川崎」。川崎市川崎区小川町にあるホステル「オンザマークス川崎」を改装し星野リゾートが運営を受託する。
同社は2018年4月に旭川市の旭川グランドホテルをリニューアルし、初の「OMO」ブランドとして都市観光ホテル「OMO7 旭川」を開業した。同年5月に東京都豊島区で「OMO5 東京大塚」を開業し、川崎がOMOブランドとしては3軒目。川崎は「OMO7」「OMO5」より低価格帯の「OMO3」という位置づけだ。
客室数は227で、カーテンで仕切られた2段ベッドのドミトリータイプが中心になる。ドミトリーの宿泊料金は繁忙期でも最大6000円程度に抑える。鍵のかかる1人用個室と、専用シャワールーム付きの2人用客室も用意する。スタッフが施設周辺の街を案内する「ご近所ガイド」などのサービスも提供する。3月4日から予約の受け付けを始める。
東京五輪の開幕直前の開業となることについて、記者会見した星野佳路・星野リゾート代表は「五輪のことは全く意識していない。五輪が終わった後にどう収益を確保できるかが大事だ」と説明。「訪日外国人にもぜひ泊まっていただきたいが、日本の観光市場の80%を占めるのは日本人。一番大事なのは日本人客だ」とも述べた。
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