電事連会長、石炭火力「エネルギー分散で重要」
電気事業連合会の勝野哲会長(中部電力社長)は15日、都内で開いた記者会見で、内外で見直し機運がある石炭火力発電所について「エネルギー依存を分散する上で重要な電源だ」と強調した。老朽化した石炭火力発電所を効率の高い施設に置き換えていくことで「全体として二酸化炭素(CO2)削減に貢献できる」との考えを示した。
環境意識の高まりを背景にドイツが石炭火力の全廃を決めたほか、国内でも九州電力と出光興産などによる石炭火力の建設計画が白紙になった。一方、中部電は愛知県武豊町で高効率石炭火力の建設を進めている。勝野会長は「エネルギー資源のない日本にとって安価な石炭は欠かせない」と述べた。
経団連の中西宏明会長らが14日、中部電の浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)を視察したことについて、「(中部電社長として)安全対策や地元の理解を促進する活動を見てもらえる機会を得たのは大変ありがたい」と話した。