国連総会が開幕 気候変動やイランが焦点
【ニューヨーク=大島有美子】ニューヨークの国連本部で17日、第74期の国連総会が開幕した。世界193の加盟国・地域の代表がグテレス事務総長の重視する気候変動問題を協議し「持続可能な開発目標(SDGs)」の進捗を点検する。24日には首脳級の演説が始まり、核開発を加速させるイランのロウハニ大統領らが登壇する予定だ。
開会にあたり、グテレス氏は「多国間主義が足元の困難を乗り越える助けになる」と演説した。
安倍晋三首相やトランプ米大統領は24日に演説する。ロウハニ師は25日に登壇する。北朝鮮は2018年の総会に出席した李容浩(リ・ヨンホ)外相でなく、金星国連大使が30日に演説する。
安倍首相は、この機会にトランプ氏、ロウハニ師と会談する方針だ。
トランプ氏は総会を利用してロウハニ師との首脳会談の可能性を模索していた。だが、14日に起きたサウジアラビアの石油施設への攻撃にイランが関与しているとの見方が米政権内で浮上し、会談が実現する見通しは極めて暗くなっている。
23日には気候変動への対応策を話し合う国連気候行動サミットが開かれる。SDGsでは、24日から各国・地域の目標達成状況を話し合う初の首脳級会合があり、共同宣言をまとめる見通しだ。