グルメサイト閲覧者「価格帯」を重視 日本公庫調べ
飲食店情報サイトを閲覧する際、利用者評価(ユーザーレビュー)よりも価格帯を重視する。こんな傾向が日本政策金融公庫の調査でわかった。特に男性の閲覧者がレビューや飲食店のメニューよりも価格帯を重視している。
調査は半年に1回以上外食をしている20歳から69歳の男女を対象とし、3月8日から11日にインターネットで実施。全国の1000人から回答を得た。
飲み会や食事会で飲食店を選ぶ際の情報源(複数回答)としては「家族や友人・知人等から教えてもらう」(42.2%)の割合が最も高く、「食べログ」(42.1%)、「ぐるなび」(28.7%)、「ホットペッパーグルメ」(22.6%)とグルメサイトが続いた。
サイトで重視する情報(複数回答)は「価格帯」(81.7%)が最も高く「提供しているメニューの数や種類」(68.1%)、「料理の写真」(67.1%)、「地図等、店舗へのアクセス」(49.6%)、「店内の写真」(45.8%)、「利用者評価(ユーザーレビュー)の点数」(45.3%)が続いた。最も重視する情報(単一回答)でも「価格帯」(28.4%)が最も高かった。
ただ、男性と女性で重視する点に違いも出た。価格帯を最も重視する割合は男性で36.5%だったのに対し、女性は20.8%にとどまった。女性は「提供しているメニューの数や種類」が25.4%と最も高かった。
年代でも違いが出た。20代の女性は「利用者評価の点数」(23.2%)が他の性別・年代と比べ突出して高かった。若い女性がユーザーのレビューを重視する傾向について、日本公庫は「社会人としての経験が少ない場合、他の利用者や他の世代の評価をまとめたスコアから安心感が得られるのでは」とみている。
調査では飲食店の環境や設備について気になることも複数回答で聞いている。最も割合が高かったのは「店内が薄汚れている感じがする」(26.8%)で「店が狭い」(25.6%)、「たばこ臭い」(22.9%)、「トイレが汚い」(22.7%)、「店内が油っぽい」(21.8%)が続いた。飲食店の利用者は決済端末や駐車場などの設備面よりも、店の清潔さを気にしていることがみてとれる。