検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

「分厚い」テレビの向こう側(平成のアルバム)

ブラウン管

詳しくはこちら

「ブラウン管の向こう側、かっこつけた騎兵隊が~」。平成が幕を開けた1989年、ザ・ブルーハーツのボーカル、甲本ヒロトは名曲「青空」をこう歌い出した。平成末期、名古屋市の小学5年生の男子が父親に聞いた。「ねえパパ、ブラウン管ってなに?」

かつてのテレビは今みたいに薄くなかった。21型で奥行きは50センチほど。重さは20キロを超え、かなりの存在感だった。邪魔にも思えた画面の後ろ部分が「ブラウン管」で、中は大きな真空管。構造上、画面も当初は四隅から中央にかけて膨らむ球形の丸みを帯びていた。

平成前半から中盤にかけて一人暮らしを経験した人は、ブラウン管テレビにビデオデッキが内蔵された「テレビデオ」も身近だっただろう。かつては任天堂の人気家庭用テレビゲーム機「スーパーファミコン」と一体型のブラウン管テレビも存在した。パソコンのモニターも当然ブラウン管。98年にアップルが売り出し、復活の第一歩を刻んだ「iMac」もブラウン管ならではの丸っこいデザインが魅力のひとつだった。

しかし、90年代半ばに液晶やプラズマなどの次世代ディスプレーが登場。2000年代になると技術改良や低価格化が進み、重くて邪魔なブラウン管はモニター画面の座を奪われる。国内出荷金額は03年に薄型テレビに逆転され、大手電機各社は次々に国内生産から撤退。それでも使い続けていた家庭も、11年のアナログ放送終了でほとんどが切り替わった。

これほど急激にテレビが薄くなるとは、昭和から続く国民的人気アニメ「サザエさん」も想定外だっただろう。新元号「令和」が発表された後の現在も、磯野家の茶の間に鎮座し続けるのは大きなブラウン管テレビだ。制作するエイケン(東京・荒川)の田中洋一統括部長は「町のでんき屋さんに液晶テレビを描いたことはあるけど、お茶の間は薄い液晶だと温かみのない寂しい絵になっちゃうから」と、令和になってもブラウン管を描き続ける方針。ただ、映りの悪いテレビをカツオがたたいて直したり、チャンネルを回すのを家族で争ったりする場面は「最近はそういうことしないので、描かないようにしている」。

ブラウン管が何かと尋ねた名古屋市の男子に、父親は「分厚いテレビだよ」と答えた。男児はイメージが浮かばなかったようだが、ブラウン管という単語自体は実は耳にしていた。シンガー・ソングライター、あいみょんの16年のメジャーデビュー曲「生きていたんだよな」。歌詞に「泣いてしまったんだ 何にも知らないブラウン管の外側で」という一節がある。平成の最初と終盤のヒット曲に登場したブラウン管。彼我の境界を意味する言葉としては、確かに液晶よりは歌詞になじみそうだ。

ブラウン管 辞書などによると、「真空のガラス管中で電子ビームを照射し、外部からの信号でその方向を変化させて図像を表示する装置」。名前は発明者であるドイツのブラウン博士から。英語で「cathode-ray tube」(CRT)と表記し、動画投稿サイト「YouTube」のTubeももとはブラウン管が由来。かつてはテレビの代名詞でもあったが、重すぎて40型以上の大画面化は困難だった。

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

関連企業・業界

企業:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_