NY商品、原油が4日続伸 米利下げ観測や在庫減の予想で 金は上昇
【NQNニューヨーク=古江敦子】30日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が4日続伸した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の9月物は前日比1.18ドル高の1バレル58.05ドルで終えた。31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが確実視され、原油市場への資金流入が続くとみた買いが強まった。
米連邦準備理事会(FRB)が声明などで継続的な利下げに前向きな姿勢を維持すれば、外国為替市場でドルの先安観が強まりそうだ。ドル建てで取引される原油の割安感が高まり、先物買いを誘うと期待された。「金融緩和策が米景気を下支えすれば原油需要も強まる」(トラディッション・エナジーのジーン・マクギリアン氏)との指摘もあった。
米エネルギー情報局が31日午前に発表する石油在庫統計で原油在庫が7週連続で減るとの予想も相場を押し上げた。調査会社リフィニティブが主要な米商品調査会社の予想をまとめたところ、製油所の稼働率上昇を背景に需給改善が緩やかに進むとの見方が多かった。
金先物相場は上昇した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、この日から取引の中心になった12月物は前日比8.5ドル高の1トロイオンス1441.8ドルで終えた。FOMCでの利下げ決定を織り込み、金利が付かない資産である金への資金流入が続くとみた買いが優勢だった。
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