気候変動、9月に国際オンライン会議 小泉環境相提案
小泉進次郎環境相は2日の閣議後の記者会見で、気候変動対策について各国の閣僚級が参加する国際オンライン会議を9月上旬に開催すると発表した。新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、脱炭素社会に向けた取り組みを共有する。経済復興と気候変動対策の両立について、日本がけん引する姿勢を国際社会に示したい考え。
会議は、小泉氏が4月の非公式の国際会議で提案した。今年開催予定だった第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)は、新型コロナの影響で1年延期が決まっており、「気候変動対策に空白期間を生じさせるわけにはいかない」(小泉環境相)ため、各国に改めて温暖化対策への協調を促す狙いがある。
開催期間や具体的な日程、参加国数などは未定。同条約のエスピノサ事務局長らの同意は得ており、今後、日本は中心国として世界各国に参加を呼びかける。
会議の内容の詳細はこれから詰める。新型コロナ禍における各国の再生エネルギー政策への取り組みなどの気候変動対策について情報共有などが中心となる見通しだ。日本は情報を集約したオンラインの情報拠点の立ち上げもめざす。
新型コロナからの経済復興では、温暖化ガスの増加により気候変動問題に逆行する可能性などの懸念がある。