防災相「阪神大震災でも議事録取らず」
平野達男防災担当相は31日の閣議後の記者会見で、1995年の阪神大震災や2007年の新潟県中越沖地震の際に設置した非常災害対策本部などの会議でも議事録を作成していなかったことを明らかにした。阪神大震災が起きた当時は自民、社会、さきがけ3党による自社さ政権、中越沖地震は自民、公明両党による自公政権だった。昨年4月の公文書管理法の施行前とはいえ、ずさんな管理体制が続いてきたといえる。
内閣府によると、調査したのは、阪神大震災以降の災害対策基本法に基づく非常災害対策本部や閣議決定による緊急対策本部。この結果、阪神大震災と中越沖地震、北海道の有珠山や東京都の三宅島の噴火、昨年の台風12号など8つの会議で議事録が残っていなかった。
平野氏は「議事録の公表はこれまでやったことがなく、記録も残したことがなかった」と指摘。「背景として会議をやれば記者会見で報告し、資料を公表することで十分という判断があった。政府全体として慣習があった」と語った。
議事録を作成していないことが発覚した東日本大震災に関する緊急災害対策本部については「録音はとってないが、個々の発言記録などは残っているので、かなり詳細な議事記録をまとめつつある」と説明した。