NY商品、原油が反落 米中関係と中国景気に懸念 金は反発
【NQNニューヨーク=岩本貴子】22日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は7営業日ぶりに反落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の7月物は前日比0.67ドル(2.0%)安の1バレル33.25ドルで取引を終えた。中国が22日開幕した全国人民代表大会(国会に相当)で今年の経済成長率目標の公表を見送った。中国景気の先行きへの警戒感が高まり、原油需要の回復も遅れるとの見方につながった。
中国は香港の統制を強める「香港国家安全法」を制定するとも発表した。これに対してトランプ米大統領は「私たちは極めて強硬に対処する」とけん制しており、米中関係が一段と悪化するとの警戒も広がった。
原油先物相場は21日に約2カ月ぶりの高値を付けている。25日は祝日で、3連休前とあって持ち高調整の売りも出やすかった。
ニューヨーク金先物相場は反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である6月物は前日比13.6ドル(0.8%)高の1トロイオンス1735.5ドルで取引を終えた。米中関係悪化への警戒から、相対的に安全資産とされる金先物には買いが優勢だった。