[社説]中国の政治・経済は先祖返りするのか
1年8カ月ぶりに開かれた中国共産党の重要会議では、厳しい中国経済の未来を切り開く新たな処方箋は示せなかった。目立つのは、共産党の全面指導による統治強化など習近平時代の色が濃い中身だ。米中貿易戦争の行方に絡み国際的な注目度も高かっただけに残念である。
慣例に従えば今回の中央委員会第4回全体会議(4中全会)は、習政権2期目の経済を巡る中長期方針を打ち出す必要があった。ところがコミュニケ(公報)が記す...
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3期目となる新たな習近平(シー・ジンピン)指導部が発足しました。習政権では習氏に近いとされる「習派」は最高指導部を指す政治局常務委員で7人中6人を占め、序列24位以内の政治局員でも約7割が該当するとみられます。権力の一極集中を進める習政権の最新ニュースや解説をまとめました。
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