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社会との共生、そのうえで…コロナ下のマラソン考

ランニングインストラクター 斉藤太郎

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緊急事態宣言が解除され、ニッポンランナーズでは段階的にランニング練習会を再開しました。仲間と会えた喜びを抑え、近づきすぎることなく、適度な間隔を保って走っています。今回は大会開催について思うことと、ランニングへの向き合い方についてお話しさせていただきます。

役員から医療関係者、開催に関わる人たち

エントリーはおおむね大会の半年前ごろに始まりますが、11月以降の人気大会が中止を決めていたり、開催判断が保留中だったり、今後の状況によっては中止の可能性も含めて参加受け付けがされていたりといった状況です。

大会を開催する側の事情を推し量ってみましょう。マラソン大会は人々の動きがとても入り組んでいます。大事な要素としては、出場ランナーの会場への移動時とレースでの安全がまず浮かびますが、それ以外にも数々の安全・感染防止策が求められます。

会場では大会役員や審判、受付や荷物預かり係などのスタッフ、交通規制、コース誘導、会場やコースの設営に関わる方々、物資の運搬担当者、監察員といった様々な人たちが行き来します。給水エイドの人たちは補給物資を扱うとともに、飲み残した飲料を含む紙コップなど、補給後に生じるごみの処理にも関わります。

参加者に同伴する友人や家族、沿道の応援の存在もあります。ちなみに3月の佐倉朝日健康マラソン(千葉)の中止判断に先立っては、ボランティアで関わる中学生の保護者から不安の声が多く届いたとのことでした。

忘れてはいけないのが、傷病、緊急時対応の医療スタッフの存在です。日常生活で病気になったりけがをしたりした人の命を守る、社会全体が必要とする任務をメインにしている医療関係者。その方々がマラソン大会でのランナー対応という、いわば避けることのできる任務に就くことをどう捉えるべきか。社会との共存、共生という視点があって初めて、開催の是非を議論することができると考えます。

ロードレース再開のガイダンスをチェック

エリート選手のトラック競技会の一つ、「ホクレン・ディスタンスチャレンジ2020」は一部の大会を無観客とし、7月に行われることが決まっています。6月11日に日本陸連が競技会開催のガイダンスを発表、同月30日には「ロードレース再開についてのガイダンス」も発表されました。出場者は当日を含め、レースの前後計3週間にわたり体温や体調を専用のチェックシートで管理するよう定められているほか、「3密」を避ける運営方法などが示されています。

「沿道から声援を送らない」など関係者でない方向けの注意事項もある中、私が注目したものに以下の項目があります。

<参加ランナー・チーム関係者、競技役員、大会役員、ボランティアなどが65歳以上の方、基礎疾患を有する方の場合、重症化するリスクが高い旨を認識した上で参加いただく>

地元の佐倉朝日健康マラソン(フル・公認レース)に関して言えば、長年にわたり中心となって大会を支えている方に、十分にキャリアを積まれた65歳以上の審判員が多くいらっしゃいます。審判員の不足と高齢化。全国的にも状況は似ているのではないかと考えます。

大会の規模や参加条件、関わる協力者の募り方、そしてマネジメントの方法――。これまで通りというわけにはいかず、まだ前例となる大会がない中、大会の実行委員会には熟考が求められることは間違いないでしょう。

エチケットを守ってランニング

しばらく外出自粛が続いたことをきっかけにランニングを始めた、または再開したという方が増えたと感じています。「ダイエットのために」「知人に誘われたレースで楽しさにはまった」「レースでの失敗が悔しくて」などなど、理由は様々でしょう。

コロナ禍により人々の関心や生活の豊かさの指標が変わるといわれています。ただ、自分の体を鍛えたり、健康的な方向へ向かわせたりするための投資は、この先どのような価値観の変容が起きても失われることはないでしょう。そこに残るものは健康的な体です。足元を見ると、ランニング用ではないシューズで走っている方もいますが、適した用具を使って得られる効果というものがあります。ランニングシューズで走りましょう。

以前にも書きましたが、特に何を考えるわけでもなく走っている時間は、脳内で「デフォルトモードネットワーク」という機能が作動して、断片化した情報が整頓されるそうです。大切なことを思い出したり、すばらしいアイデアがひらめいたりすることもあります。

いま走る際のエチケットとしては、1人もしくは数名の少人数で走る。間隔は2メートル空ける。できたら真後ろのポジションを避ける。すれ違う方への配慮を欠かさない。すいている時間と場所を選ぶなどの方法も提唱されています。

レースはある意味で「回答即返却テスト」です。自分が今、どれくらいの走力なのか。ライバルより速くなったのか。快走したか、失敗したか。フィニッシュ時にすぐさま結果を突きつけられることが刺激となり、次へのスタートの第一歩になります。大会が開かれない間は、タイムトライアルや小規模練習会を利用することで刺激を受けるようにしましょう。

我がクラブで7月から導入しようとしているものに「フルマラソン4週間チャレンジ」があります。練習が1日ごとの「点」で途切れると気持ちを維持しにくくなります。毎週末の「点」を「線」につなげて、楽しみながら走る気持ちを持続させようという狙いがあります。

毎週末に以下のメニューで走ります。

<第1週>5キロ×2本(セット間休息7分)

<第2週>1キロ×10本(同2分)

<第3週>5キロ+1キロ×5本(同2分)

<第4週>10キロ+2キロ+0.195キロ

(セット間休息は8分と1分)

4週合計で42.195キロになります。1回10キロではボリュームが多いという方は、5キロ×2本にしてもよいでしょう。それぞれタイムを測り、累計のタイムを出してみましょう。

最後にクラブが再開して感じたこと。ともに走る仲間がいると、言葉がなくても刺激し合い、頑張れる。通常登校が始まった子どもたちの表情が生き生きしてきましたが、同じことだと思います。これこそがチームで取り組む意義なのでしょう。

さいとう・たろう 1974年生まれ。国学院久我山高―早大。リクルートRCコーチ時代にシドニー五輪代表選手を指導。2002年からNPO法人ニッポンランナーズ(千葉県佐倉市)ヘッドコーチ、19年理事長に就任。走り方、歩き方、ストレッチ法など体の動きのツボを押さえたうえでの指導に定評がある。300人を超える会員を指導するかたわら、国際サッカー連盟(FIFA)ランニングインストラクターとして、各国のレフェリーにも走り方を講習している。「骨盤、肩甲骨、姿勢」の3要素を重視しており、その頭の文字をとった「こけし走り」を提唱。著書に「こけし走り」(池田書店)、「42.195キロ トレーニング編」(フリースペース)、「みんなのマラソン練習365」(ベースボール・マガジン社)、「ランニングと栄養の科学」(新星出版社)など。

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