「ぐんまちゃん」キャラ守れ 着ぐるみ貸し出し終了
群馬県は、県のマスコット「ぐんまちゃん」になりきれる着ぐるみの貸し出しを9月で終える。各地のイベントに使われていたが、演じる人によって振る舞いや背格好が違ってしまい、キャラクターのイメージを損なうことを懸念した。今後の出演依頼にはぐんまちゃん「自身」が赴くことを検討する。
ぐんまちゃんは、1994年に全国知的障害者スポーツ大会「ゆうあいピック群馬」のマスコット「ゆうまちゃん」として誕生。7歳のポニーという設定で、2000年から法人や団体に限り、目的を審査し有償で着ぐるみを貸し出していた。
08年に改名した後、知名度はじわりと向上し14年には「ゆるキャラグランプリ」1位に。引く手あまたとなり、昨年度は787件貸し出された。
県は定番ポーズや適正身長などのマニュアルを渡していたが、利用者によっては中の暑さによってうなだれ、反対に着ぐるみに入ったことで興奮し過ぎて乱暴になってしまうケースもあり、「かわいらしくない」「背が高すぎる」といった声がSNS(交流サイト)を中心に上がり、県に対して電話で報告が寄せられたこともあった。
10月からは、新たに結成する「ぐんまちゃんキャラバン隊」の隊長として、イベントへの出演依頼があれば、内容を判断した上で出演する。県のメディアプロモーション課長の藤田一幸さん(55)は「ぐんまちゃん自身だけでは行ける場所に限界があった。貸し出しにより、あらゆる場所でPRすることができた。今後も多くの人を元気づけてくれればうれしい」と前向きに話した。〔共同〕