中国の新5カ年計画、重視するものは?
中国はかつて国が生産や物流を統制する計画経済でした。5カ年計画はその名残です。29日に閉会した中国共産党の重要会議である「中央委員会第5回全体会議」は、2021~25年にかけての経済運営方針を示しました。
新計画は米国との摩擦の長期化をにらみ、需要と供給の両面で国内経済を底上げし、安定成長を目指します。中国の国内総生産(GDP)に占める個人消費の割合は日本や米国に比べて低く、成長の余地があります。長期目標も同時にまとめており、35年に「GDPを中等先進国並みにする」との目標を掲げました。
中国は世界の工場として「外」との関係の中で成長してきましたが、「内」を重視した自力成長に転換することになります。中国を最大の貿易相手国とする日本にも影響が及ぶでしょう。米国と中国という内向き姿勢を強めつつある国に挟まれた、難しい立ち位置の国に住んでいることを痛感します。
2018年入社。企業取材をする部署で主に医薬品業界を担当。5年も先のことは考えないことにしている。
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