超高層ビルの外窓、ロボが自在に清掃 三菱地所が実験
三菱地所は22日、日本で初めて超高層ビルの外窓清掃に多関節型ロボットを活用した実証実験を28日に開始すると発表した。清掃する人の動きを記憶し、コーナー部分や窓枠まで縦横自在にふき取ることを想定する。実証実験を通じて作業の精度などを検証し、人手不足に直面するビルメンテナンス業界の働き方改革につなげる考えだ。
新丸の内ビルディング(東京・千代田)で28日から3月15日まで実証実験を実施する。ビルメンテナンス用ゴンドラ製造などの日本ビソー(同・港)と組んだ。産業用ロボットで活用されている多関節のアームを清掃ロボットに採用した。障害物や窓枠を検知するセンサーを搭載しており、様々な窓に対応できる。
製品化は未定だが、将来的には外壁調査や災害時の建物診断などへの用途拡大を検討する。ビルの高層部分の外窓清掃で従来使用している無人の自動清掃では、縦か横方向にしか作業ヘッドを動かすことができないため、一部を有人清掃で補っていた。清掃効率が高いロボットを取り入れ、ビルの外窓清掃の省人化をめざす。