都東部5区、9割超住む地域「浸水」 川氾濫で想定
東京都江戸川区、足立区、葛飾区など都東部の5区は22日、区内を流れる荒川と江戸川が集中豪雨で氾濫した場合の被害想定をまとめた。最大で人口の9割を超す約250万人が住む地域が床上浸水する。1割の地域は2階まで浸水すると予想した。
3区に墨田、江東の各区を加えた「江東5区広域避難推進協議会」が会合で公表した。荒川と江戸川の周辺で3日間の総雨量が500~600ミリメートル程度に達したという前提で、最大の浸水域を予想した。
5区すべてを流れる荒川の沿岸は、ほとんどが3メートル以上浸水する。特に荒川が大きく湾曲している足立区の北千住駅周辺は5メートル以上浸水すると予想した。被害想定は合計100万人が住む地域で、最悪2週間以上水が引かないとのシミュレーションも示した。
5区は氾濫の発生を想定し、緊急度に応じて4段階で避難や準備を呼びかける「発令基準」をまとめた。大型の台風の到達が予想され、気象庁が高潮警報を発表するなど緊急度の高いケースの場合、高い建物に急いで避難するよう住民に指示する。
浸水予想図は各区のホームページに掲載される。