カンボジア首相、中国同意あれば「武漢を訪問」
【ハノイ=大西智也】カンボジアのフン・セン首相は3日、新型コロナウイルスによる肺炎が発生した中国湖北省武漢市を訪問する用意があることを明らかにした。カンボジアは東南アジア有数の「親中国」として知られる。自国民の一時避難や中国路線の運航停止などの特別の措置を取らない意向を既に表明しており、周辺国の対応とは一線を画している。
現地メディアが報じた。フン・セン首相は訪問先の韓国で「中国が許可すれば(武漢にいる)カンボジアの学生に会いに行くことを私は恐れない」と述べた。カンボジアでは新型コロナウイルスによる患者が1人にとどまっている。
カンボジアは海外からの投資の約7割を中国に依存し、7%前後の高い経済成長を実現している。30年以上政権の座に就いているフン・セン氏には、長期政権維持のため中国との関係をさらに強化する思惑もありそうだ。