同盟国とは バイデン政権は連携重視
きょうのことば
▼同盟国 主に条約などによって軍事同盟を結んでいる国を指す。米国の同盟国には多くの欧州の国が参加する北大西洋条約機構(NATO)の加盟国や日本、韓国などがある。米軍は東西冷戦期から多くの同盟国に軍の拠点を保持するようになった。日本は日米同盟を重要視しており、日米安全保障体制と日本の外交の柱としている。
米国のトランプ前大統領は「米国第一主義」を掲げ、同盟国に対しても厳しい対応を見せた。NATO加盟国に対して防衛費の追加負担を求めたほか、日本に対しても在日米軍の駐留経費負担の増額を求めた。安全保障体制を維持することと併せて、防衛費の負担増や市場開放を迫り同盟国は厳しい対応を迫られた。
一方で1月に就任したバイデン大統領はかねて「同盟国や友好国と協力する大統領になる」と宣言し、外交や安全保障政策で国際協調を重視する姿勢を示してきた。オースティン国防長官も「米軍の体制見直しに際しては同盟国や友好国と相談する」とし、トランプ前政権との違いを見せている。同盟国との連携を通じて、存在感の増す中国やロシアの脅威に対抗する戦略を打ち出す。